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アメリカ国務省「2011年人身売買報告書」日本報告部分の仮翻訳 [外国人労働者問題]

私が個人加入している移住連(移住労働者と連帯する全国ネットワーク)より、アメリカ国務省「2011年人身売買報告書」の「日本の報告部分の仮翻訳」がアメリカ大使館のホームページに掲載されたと報告を受けました。
ページを添付するとともに、理解を助けるため要点をまとめました。

http://japanese.japan.usembassy.gov/j/p/tpj-20110727a.html

【 現状 】

外国人女性を売春目的で入国させるため偽装結婚が利用されており、日本の暴力団など犯罪組織が暗躍している。

日本は東南アジアから北米に売買される人々の通過国。

日本は東南アジアにおける児童買春ツアー需要の大きな源泉となっている。

「外国人研修制度」(筆者注・現在は「外国人技能実習制度」)の相変わらぬ状況。

強制労働の犯罪に対する法執行は不十分であり、強制労働の被害者として認知あるいは保護した者は1人もいなかった。

人身売買被害者に限定したサービスが不足しており、強制売春の被害者に対する保護体制も依然として不十分。

【 日本への勧告 】

あらゆる形態の人身売買を禁止し、十分に厳しい処罰を規定する包括的な人身売買対策法案の起草と法の制定の検討。

人身売買されたことに直接起因する違法行為を犯したことで、人身売買被害者が罰せられることのないよう徹底。

医療・法的支援サービスを含む保護支援サービスを無料とし、保護支援サービスが被害者に全面的に利用可能となるよう徹底。

【 訴追 】

日本は包括的な人身売買対策法を持たないが、人身売買を禁止する2005年の刑法改正や、その他のさまざまな刑事法の条文や法律を使えば一部の人身売買の犯罪は起訴し得る。しかし、既存の法的枠組みが、すべての過酷な形態の人身売買を刑事罰の対象とするほどに十分に包括的なものかどうかは明確でない。

労働基準法第5条などの禁止規定があるにも関わらず、「外国人研修生制度」における強制労働、あるいは強制労働につながるその他の違法行為を理由として逮捕、起訴、有罪判決、科刑が当局により行われた者は1人もいない。

日本政府は人身売買の犯罪に関する行政の共犯関係にも対処していない。

【 保護 】

日本政府は2010年7月、「人身取引事案の取扱方法(被害者の認知に関する措置)」と題するマニュアルを作成し、各政府機関に配布した。しかしこのマニュアルは、外国からの移民をその意に反して搾取していることを示す兆候の特定よりも、外国からの移民の在留資格や日本への入国手段の特定に重点を置いているようである。

法テラスは犯罪被害者に無料で法的支援を提供しているが、政府やNGOのシェルターに保護されている被害者に、利用可能なサービスの情報が必ずしも提供されているわけではない。

認知された人身売買被害者が帰国を恐れる場合、長期間の在留許可の取得が可能だが、これまでにこの許可を申請、取得した人は1人しかいない。

【 防止 】

2010年7月に日本政府は、外国人研修生制度に関する規則を改正し、保証金の徴収や、素行の悪さ、または研修の切り上げを理由に罰金を科すことを禁止した。しかし日本政府は保証金の禁止を実施する取り組みについては報告しておらず、不正行為の減少に貢献したかどうかは定かでない。

日本は海外で児童買春ツアーに関与する日本国民を起訴する法的権限を有しており、この法律に基づき2011年2月に男性1人を逮捕した。2002年以降、この法律に基づき合計8人が有罪判決を受けている。

日本は、国連で2000年に採択された人身売買議定書を締結していない。

          ■

しのはら行政書士事務所 篠原拓生
http://shinohara-visaoffice.com/

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リス太郎

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またちばてつやになりそうやな。昨日ひさしぶりに7時間も寝たからええけど。
体だけは丈夫でなにより。親に感謝。

ひーっくしゅ!(金だらいバーン)

by リス太郎 (2011-07-28 22:56) 

リス太郎

夜明けやね。いま寝るとまずいね。寝過ごしたら大変。
戸籍謄本の英訳というのは難しいね。学校で習わんし。習ったことも知らないけど。
離婚訴状の和訳は慣れてきたけど英訳はかなわんな。スペルがわからんからいちいち辞書ひかなあかん。まずはじゃぬありからでせんばあまで綴りおぼえよ。
by リス太郎 (2011-07-29 06:07) 

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