『幇間腹』口演録 ２０１６年３月１２日 第２６回歴懇芸能部扇好亭一門会にて
これ、もう２６回もやってんねんな。アホちゃうか。
今回のトリのほん弥師匠は『動物園』。（ずっこい）
私は第１１回の二部デビューからずっと新ネタをおろしてます。
全１６席。うち１席はマクラのみ。それにしてもこれ、大変なことやで。
■
幇間というご商売がございますが。いわゆる太鼓持ちとも言いうやつで。あちこちのお茶屋さんからお客に呼ばれて座をもたしたりべんちゃらゆうて機嫌とったり芸をやったり。男芸者などとも言われますが、これがなかなか大変やそうで。
■
茂八（太鼓持ち）「いやあ女将、こないだはえらいすんまへなんだ。いやいや例によってあの明●書店の石●会長が、もうアレですわ、ほれほれ、あの、お気にのハルミちゃんがいてまへなんだやろ？もう機嫌そこねてもて。ハルミちゃんいいひんのやったら金返せとかみみっちい。で、私と差向い。怖い顔にヘルメットかぶってゲバ棒もって。座敷にバリケード張って中に座って。何が楽しいんやら…。ほんで私のこと関西いいまんねん。自分も関西のくせに。おいっ！関西！なんか芸やれっとか。しょうないさかい落語やりますゆうて。鳩がなんか落として行きましたで。ふ～ん。ゆうたら、何を落としていったんだっ！とかって。番線もろた注文書かっ！とか。鳩が書店営業するわけないのに。いやあまあ大変ですわ。また来はったらハルミちゃんのほうよろしゅうたのんますぅ～。ああ、お富さん、今日もまたしゃれた着物で。ようにおうておますなぁ。ところで今度の芝居、ご覧になりました？え？まだご覧になってない？よろしおますでぇ、なんとあの片岡愛之助が、小保方さんやりまんねん。小保方さんが記者会見で涙うかべてアンアン泣いて。挙句の果てに講談社から本出しまんねん。これがまた売れて売れて。よろしおますなぁ…。野々村さんならうわぁうわぁ泣いて。挙句の果てに記憶喪失なりまんねん。あれ、便利でっせぇ。みなさんも都合の悪いときは記憶喪失なるに限りまっせ…。それはともかく芝居の題は『小保方野依スタップ細胞ありやなしや』ゆうんでっけどな。市川中車、香川照之が野依さんやりまんねんけどな、この芝居がまた圧巻ですわ。記者会見でぐぁ～っゆうて土下座しまんねんけど、あれは見物でっせ。実際の野依さんは土下座なんかしませんし人ごとみたいでっけど、歌舞伎ったらおもろいでんな。ほんまええ芝居でしたで。またお友達さそて見にいきなはれ。しかしほんまにしゃれた着物の上にいつ会うても別嬪でんな。あっ、お梅はん。見たで見たで見ましたで。かわいい顔して隅に置けまへんな。こないだ吉川弘文館の横井さんと二人連れ。神保町の古本市ひやかしてなはったやろ？何の得があって横井さんと付き合いまんねん。相手選びなはれ。あの人、金もなければ力もない。さりとて色男でもなし。うんちの話とエッチな話しかでけへん。な～んもこうてくれんし。相手選びなはれ相手。しかしあんさん別嬪だんなぁ。相手選びなはれホンマ…。ああ、ネコさん、ご機嫌さん。ゴロゴロゴロ…」
ネコにまで愛想するという…そういうご商売ですが…。
茂「若旦さんがお呼びやそうで。いつもの二階の座敷？かしこまりましたでございますよん。高い席からではございますが…」
とんとんとんと梯子段を上ります。
■
茂「若旦さん、よっ、色男！ゴロゴロゴロ…あ、ネコと間違えた…」
若旦那「茂八、お前は相変わらずおもろい奴やな…いや、私が今日、おまはんを呼んだというのはな、私は今、ちょっと凝ってるもんがおましてな」
茂「凝ってるもん？お茶屋遊び？」
若「それは今、こうして来とるやないか…。そやないねん。その凝ってるもんのお相手を茂八っさん、おまはんにお願いしたい」
茂「それは有り難き幸せ。いや私はでんな、若旦さんのためならたとえ火の中水の中、茨城県はひたちなか、ホッピーのソトとナカ」
若「何をゆうとんねん」
茂「竹ならば、割って見せたいわ我が心。いや、私がこうして仲間うちから師匠、アニさんと持ち上げられるんは、全て若旦さんのおかげ。若旦さんがこうやってご贔屓にしてくださるからこその賜物。たとえばでっせ。若旦さんが私の指がほしいと。差し上げまひょ。こんな汚い指でよかったら。一本十本五十本…」
若「そないに指はないやろ。バケモンか」
茂「手ェの指みななくなったら鍋つかみにでもしまっさ」
若「んなアホな…いやな、私が凝ってますというのは恥ずかしい話やが…お医者さんごっこや」
茂「お医者さんごっこ？小さい時分、ようやりました」
若「そのお医者さんごっこと違う。ハリをなろてますのや。鍼灸師の木庵先生になろてますのや」
茂「ほたらそのお相手をやらしてもろたらよろしいんでんな。ちゅうことは私がハリを打って、若旦さんが打たれる？」
若「あべこべやがな。私が打っておまはんが打たれるのや」
茂「え…私がハリを打たれる？いや、そらちょっと話が違う…」
若「何の話が違うねん。おまはん、さいぜん、私のためならたとえ火の中水の中…」
茂「いや、火の中水の中はええでっけど…ハリはちょっと…ご勘弁いただきたい…」
若「ああ、そうか。おまはん、そういう男か。もうええ。わかった。去に。帰り。他に太鼓持ちはなんぼでもおるんやさかい…。その代りもう二度と座敷に呼ばんさかい…」
茂「いや辛いなぁ…そんなふうに言われたら…いや、わかりました。お相手ひまひょ。その代りちょっとだけですよ。いたないようにしてくなはれや」
若「そうか！やってくれるか？」
茂「ところで若旦さん、これまで何人ぐらいやらはりました？」
若「人ではするかいな。そんな危ない…」
茂「あ…あぶない…ほな、何でやりますのん？」
若「ナスとかキュウリとか…豆腐とか…」
茂「針供養やがな…淡島神社にでも納めまんのか…他に生き物ではやったことおまへんのでっか？」
若「ネコでやったな」
茂「ネコ、元気になりました？」
若「もとから元気やってんけどな、えらい苦しんで…翌日に亡くなったな」
茂「ええ～っ！」
若「可哀そうなことをしたと思うてな、仏門にでも入ろうと寺へ行ったら住職に言われたな。罪滅ぼしに茂八でやれと…」
茂「寺の坊主がそんなこと言いまっか？」
若「まァただとは言わん。ネコの皮の財布に３００万入れてやろやないか」
茂「それ、若旦さんが殺したネコでっしゃろ？それにその３００万て、甘利の秘書がもろてた３００万ちゃいまんのん？そんなもんもうつこてもておまへんで」
若「甘利の秘書だけに多少の余りはあるんちゃうか？」
茂「しゃれゆうてる場合でっか？」
若「余りがなかったら８億の熊手やろ」
茂「そんなもん、渡辺喜美が買い占めてもうおまへんで」
若「とにかくそこへ仰向けになれ」
茂「腹に打つんでっか？」
若「腹が一番効くねん」
茂「いや、もっとお尻とか危なくないとこ…」
若「尻にハリ打つ奴がおるかいな。ええから仰向けなれ」
茂「かなんなしかし…はよしとくなはれや…私、目ぇつむってますさかい…はように…イタッ！」
若「まだなんもしてへんがな」
茂「ま…まだでっかいな…早いことしとおくなはれ…」
若「しかし、大きな腹やな…どこがツボかいな…ここかな…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「ああ、間違えた…こことちゃうようやな…打ち直し…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「また間違えた…ハリはなんぼでもあんねやさかい…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「おかしいな…こうなったらまとめ打ちや。ブスッ！ブスッ！ブスッ！」
茂「イタッ！イタッ！イタッ！て、まとめ打ちはやめとくなはれ…」
若「必殺！」
茂「やめて～～」
若「ブスブスブスブスブスッ！」
茂「イタイタイタイタイタッ！」
若「ここで問題です。私は全部でハリを何本打ったでしょう？」
茂「誰に問題だしてまんねん」
若「ご応募は官製ハガキでご覧の宛先まで」
茂「メールでよろしいでっしゃろ！」
若「おい、茂八！」
茂「なんでっか？」
若「おまはん、腹、どないしたんや？」
茂「どないしたんやて若旦さんがやんなはったんでっしゃろ」
若「腹が破けてそこら血まみれやで」
茂「えっ…う…うわ～っ！えらいこっちゃ～っ！洒落ならん～っ！」
若「ほんまに洒落ならんな。今のうちに逃げてこましたろ」
ええ加減な奴がおったもんで。そのまま帰ってしまいます。そこへやってきたのが西村雅彦で。
■
西村雅彦（今泉くん）「ふっ…古畑さんっ！こっ…これはひょっとして…事件ですねっ？」
古畑任三郎（田村正和）「（今泉くんのおでこぺちっ）う～ん…今泉く～ん、みて～わかりませんか～。これは～だれが～どォ～みても事件でしょう～」
茂「ゆうてる場合でっか？助けてくださいよ！」
古「うぅ～～ん…あなたわァ…私に助けてほしいと言っているぅ。しかし私は忙しィ…。今泉くん、帰りましょう」
西「ふっ…古畑さんっ！帰っちゃうんですかっ？」
古「（今泉くんのおでこぺちっ）大丈夫ですぅ～。どうせ落語だし」
ゆうてますところに騒ぎを聞きつけたお茶屋のもんが２階の座敷へと上がってまいります。
■
女将「まあ茂八さん、どないしはりましたん？」
茂「若旦さんにやられた～っ！」
女「まあそうか。そういえば若旦さん、ハリに凝ってらしたさかい。それでこんなことに…まあ可笑しい。オホホ…」
茂「わろてる場合でっか！助けとくなはれ！」
女「しかし茂八さん。あんさん偉いでっせ。若旦さんの趣味につきおうて、ここまでされて、さぞや太鼓持ち仲間でもナリがよろしいでっしゃろ」
茂「ナリのええわけおまへん。太鼓の皮が破けてます」
今回のトリのほん弥師匠は『動物園』。（ずっこい）
私は第１１回の二部デビューからずっと新ネタをおろしてます。
全１６席。うち１席はマクラのみ。それにしてもこれ、大変なことやで。
■
幇間というご商売がございますが。いわゆる太鼓持ちとも言いうやつで。あちこちのお茶屋さんからお客に呼ばれて座をもたしたりべんちゃらゆうて機嫌とったり芸をやったり。男芸者などとも言われますが、これがなかなか大変やそうで。
■
茂八（太鼓持ち）「いやあ女将、こないだはえらいすんまへなんだ。いやいや例によってあの明●書店の石●会長が、もうアレですわ、ほれほれ、あの、お気にのハルミちゃんがいてまへなんだやろ？もう機嫌そこねてもて。ハルミちゃんいいひんのやったら金返せとかみみっちい。で、私と差向い。怖い顔にヘルメットかぶってゲバ棒もって。座敷にバリケード張って中に座って。何が楽しいんやら…。ほんで私のこと関西いいまんねん。自分も関西のくせに。おいっ！関西！なんか芸やれっとか。しょうないさかい落語やりますゆうて。鳩がなんか落として行きましたで。ふ～ん。ゆうたら、何を落としていったんだっ！とかって。番線もろた注文書かっ！とか。鳩が書店営業するわけないのに。いやあまあ大変ですわ。また来はったらハルミちゃんのほうよろしゅうたのんますぅ～。ああ、お富さん、今日もまたしゃれた着物で。ようにおうておますなぁ。ところで今度の芝居、ご覧になりました？え？まだご覧になってない？よろしおますでぇ、なんとあの片岡愛之助が、小保方さんやりまんねん。小保方さんが記者会見で涙うかべてアンアン泣いて。挙句の果てに講談社から本出しまんねん。これがまた売れて売れて。よろしおますなぁ…。野々村さんならうわぁうわぁ泣いて。挙句の果てに記憶喪失なりまんねん。あれ、便利でっせぇ。みなさんも都合の悪いときは記憶喪失なるに限りまっせ…。それはともかく芝居の題は『小保方野依スタップ細胞ありやなしや』ゆうんでっけどな。市川中車、香川照之が野依さんやりまんねんけどな、この芝居がまた圧巻ですわ。記者会見でぐぁ～っゆうて土下座しまんねんけど、あれは見物でっせ。実際の野依さんは土下座なんかしませんし人ごとみたいでっけど、歌舞伎ったらおもろいでんな。ほんまええ芝居でしたで。またお友達さそて見にいきなはれ。しかしほんまにしゃれた着物の上にいつ会うても別嬪でんな。あっ、お梅はん。見たで見たで見ましたで。かわいい顔して隅に置けまへんな。こないだ吉川弘文館の横井さんと二人連れ。神保町の古本市ひやかしてなはったやろ？何の得があって横井さんと付き合いまんねん。相手選びなはれ。あの人、金もなければ力もない。さりとて色男でもなし。うんちの話とエッチな話しかでけへん。な～んもこうてくれんし。相手選びなはれ相手。しかしあんさん別嬪だんなぁ。相手選びなはれホンマ…。ああ、ネコさん、ご機嫌さん。ゴロゴロゴロ…」
ネコにまで愛想するという…そういうご商売ですが…。
茂「若旦さんがお呼びやそうで。いつもの二階の座敷？かしこまりましたでございますよん。高い席からではございますが…」
とんとんとんと梯子段を上ります。
■
茂「若旦さん、よっ、色男！ゴロゴロゴロ…あ、ネコと間違えた…」
若旦那「茂八、お前は相変わらずおもろい奴やな…いや、私が今日、おまはんを呼んだというのはな、私は今、ちょっと凝ってるもんがおましてな」
茂「凝ってるもん？お茶屋遊び？」
若「それは今、こうして来とるやないか…。そやないねん。その凝ってるもんのお相手を茂八っさん、おまはんにお願いしたい」
茂「それは有り難き幸せ。いや私はでんな、若旦さんのためならたとえ火の中水の中、茨城県はひたちなか、ホッピーのソトとナカ」
若「何をゆうとんねん」
茂「竹ならば、割って見せたいわ我が心。いや、私がこうして仲間うちから師匠、アニさんと持ち上げられるんは、全て若旦さんのおかげ。若旦さんがこうやってご贔屓にしてくださるからこその賜物。たとえばでっせ。若旦さんが私の指がほしいと。差し上げまひょ。こんな汚い指でよかったら。一本十本五十本…」
若「そないに指はないやろ。バケモンか」
茂「手ェの指みななくなったら鍋つかみにでもしまっさ」
若「んなアホな…いやな、私が凝ってますというのは恥ずかしい話やが…お医者さんごっこや」
茂「お医者さんごっこ？小さい時分、ようやりました」
若「そのお医者さんごっこと違う。ハリをなろてますのや。鍼灸師の木庵先生になろてますのや」
茂「ほたらそのお相手をやらしてもろたらよろしいんでんな。ちゅうことは私がハリを打って、若旦さんが打たれる？」
若「あべこべやがな。私が打っておまはんが打たれるのや」
茂「え…私がハリを打たれる？いや、そらちょっと話が違う…」
若「何の話が違うねん。おまはん、さいぜん、私のためならたとえ火の中水の中…」
茂「いや、火の中水の中はええでっけど…ハリはちょっと…ご勘弁いただきたい…」
若「ああ、そうか。おまはん、そういう男か。もうええ。わかった。去に。帰り。他に太鼓持ちはなんぼでもおるんやさかい…。その代りもう二度と座敷に呼ばんさかい…」
茂「いや辛いなぁ…そんなふうに言われたら…いや、わかりました。お相手ひまひょ。その代りちょっとだけですよ。いたないようにしてくなはれや」
若「そうか！やってくれるか？」
茂「ところで若旦さん、これまで何人ぐらいやらはりました？」
若「人ではするかいな。そんな危ない…」
茂「あ…あぶない…ほな、何でやりますのん？」
若「ナスとかキュウリとか…豆腐とか…」
茂「針供養やがな…淡島神社にでも納めまんのか…他に生き物ではやったことおまへんのでっか？」
若「ネコでやったな」
茂「ネコ、元気になりました？」
若「もとから元気やってんけどな、えらい苦しんで…翌日に亡くなったな」
茂「ええ～っ！」
若「可哀そうなことをしたと思うてな、仏門にでも入ろうと寺へ行ったら住職に言われたな。罪滅ぼしに茂八でやれと…」
茂「寺の坊主がそんなこと言いまっか？」
若「まァただとは言わん。ネコの皮の財布に３００万入れてやろやないか」
茂「それ、若旦さんが殺したネコでっしゃろ？それにその３００万て、甘利の秘書がもろてた３００万ちゃいまんのん？そんなもんもうつこてもておまへんで」
若「甘利の秘書だけに多少の余りはあるんちゃうか？」
茂「しゃれゆうてる場合でっか？」
若「余りがなかったら８億の熊手やろ」
茂「そんなもん、渡辺喜美が買い占めてもうおまへんで」
若「とにかくそこへ仰向けになれ」
茂「腹に打つんでっか？」
若「腹が一番効くねん」
茂「いや、もっとお尻とか危なくないとこ…」
若「尻にハリ打つ奴がおるかいな。ええから仰向けなれ」
茂「かなんなしかし…はよしとくなはれや…私、目ぇつむってますさかい…はように…イタッ！」
若「まだなんもしてへんがな」
茂「ま…まだでっかいな…早いことしとおくなはれ…」
若「しかし、大きな腹やな…どこがツボかいな…ここかな…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「ああ、間違えた…こことちゃうようやな…打ち直し…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「また間違えた…ハリはなんぼでもあんねやさかい…ブスッ！」
茂「イタ～ッ！！！」
若「おかしいな…こうなったらまとめ打ちや。ブスッ！ブスッ！ブスッ！」
茂「イタッ！イタッ！イタッ！て、まとめ打ちはやめとくなはれ…」
若「必殺！」
茂「やめて～～」
若「ブスブスブスブスブスッ！」
茂「イタイタイタイタイタッ！」
若「ここで問題です。私は全部でハリを何本打ったでしょう？」
茂「誰に問題だしてまんねん」
若「ご応募は官製ハガキでご覧の宛先まで」
茂「メールでよろしいでっしゃろ！」
若「おい、茂八！」
茂「なんでっか？」
若「おまはん、腹、どないしたんや？」
茂「どないしたんやて若旦さんがやんなはったんでっしゃろ」
若「腹が破けてそこら血まみれやで」
茂「えっ…う…うわ～っ！えらいこっちゃ～っ！洒落ならん～っ！」
若「ほんまに洒落ならんな。今のうちに逃げてこましたろ」
ええ加減な奴がおったもんで。そのまま帰ってしまいます。そこへやってきたのが西村雅彦で。
■
西村雅彦（今泉くん）「ふっ…古畑さんっ！こっ…これはひょっとして…事件ですねっ？」
古畑任三郎（田村正和）「（今泉くんのおでこぺちっ）う～ん…今泉く～ん、みて～わかりませんか～。これは～だれが～どォ～みても事件でしょう～」
茂「ゆうてる場合でっか？助けてくださいよ！」
古「うぅ～～ん…あなたわァ…私に助けてほしいと言っているぅ。しかし私は忙しィ…。今泉くん、帰りましょう」
西「ふっ…古畑さんっ！帰っちゃうんですかっ？」
古「（今泉くんのおでこぺちっ）大丈夫ですぅ～。どうせ落語だし」
ゆうてますところに騒ぎを聞きつけたお茶屋のもんが２階の座敷へと上がってまいります。
■
女将「まあ茂八さん、どないしはりましたん？」
茂「若旦さんにやられた～っ！」
女「まあそうか。そういえば若旦さん、ハリに凝ってらしたさかい。それでこんなことに…まあ可笑しい。オホホ…」
茂「わろてる場合でっか！助けとくなはれ！」
女「しかし茂八さん。あんさん偉いでっせ。若旦さんの趣味につきおうて、ここまでされて、さぞや太鼓持ち仲間でもナリがよろしいでっしゃろ」
茂「ナリのええわけおまへん。太鼓の皮が破けてます」
『幇間腹』は「たいこばら」と読みます。
by リス太郎 (2016-04-11 09:27)
「幇間」（ほうかん）のことを「太鼓持ち」というため、そこからできた笑い話です。
by リス太郎 (2016-04-11 09:33)
現役の幇間というのは今ではほとんどおられないと思うのですが、「太鼓持ち」という言葉は結構つかいます。会社で上司や上役のご機嫌ばかりとる奴を「あいつ太鼓持ちやな」などと陰口を叩いたり・・・。
by リス太郎 (2016-04-11 09:36)
なぜご機嫌とりを「太鼓持ち」と言うか。私見ですが太鼓というのはサブ的楽器なので太鼓を叩いて主役を盛り上げるところからきたのかなと・・・思ったり思わなかったり、思わなかったり思ったり、しちゃわなかったりしちゃったり・・・
by リス太郎 (2016-04-11 09:40)
それとも幇間はもともと太鼓を持って座敷に上がってたんだろうか・・・
などということを調べようと思いつつ、調べてません。
by リス太郎 (2016-04-11 09:42)
「幇」という字を変換しようとすると私のケータイではさんざん試した結果、「幇助」で出してくるしかありません。漢和辞典によると「幇」には「たすける、力をそえる、手伝う」という意味があり、「幇助」の使用例として「殺人幇助罪」が挙げられています。
by リス太郎 (2016-04-11 09:55)
中国語ではグループのことを「幇」と言います。「パン」と発音します。「青幇」とか「赤幇」とか。「青パン」「赤パン」です。泣いた青鬼とは関係ありません。
by リス太郎 (2016-04-11 09:58)
中国語の「幇」は主に政治結社的な集まりを指しますが、反社会的集団のことも言います。中国の新聞で「山口幇」とか「神戸山口幇」とか書かれてるはずです。
by リス太郎 (2016-04-11 10:00)
中国語で「山口組」というと誤解を生むでしょう。幼稚園か小学校のクラスみたいな。めっちゃ弱そうです。
by リス太郎 (2016-04-11 10:04)
たとえば文革の江青ら「四人組」は中国語では「四人幇」（スーレンパン）です。
by リス太郎 (2016-04-11 10:06)
中国語辞典で「幇間」を引きましたがのってませんでした。残念。
by リス太郎 (2016-04-11 10:10)
中国語を学習するとかなり早い段階で「幇」という字が出てきます。「幇我忙」で「手伝って」となります。日常的に頻繁に使う動詞です。
by リス太郎 (2016-04-11 10:12)
泣いたのは赤鬼でしたっけ？
by リス太郎 (2016-04-11 10:16)
赤鬼は人間と友達になりたかった。かなり変わり者です。そこで友達の青鬼に相談しました。とりあえず着手金を払い青鬼に任せることにしました。青鬼は人間の住む里へ行って悪行三昧します。子どもつかまえて食べちゃうぞとか。そこへ赤鬼が登場し青鬼を成敗します。人間は赤鬼が正義の味方だと勘違いし赤鬼は人間となかよくなりました。青鬼は成功報酬として赤鬼から１００万円もらいました。赤鬼は「１０万円ゆうてたやん」と文句を言いますが青鬼は「なにゆうとんじゃオンドレ。１００万耳そろえてはらわんかい。こっちはどんだけリスクはっとるおもとんじゃ」とすごみました。そして１００万もってどっかへ遊びに行っちゃいました。文無しになった赤鬼は泣きました。泣いたのは赤鬼でした。
by リス太郎 (2016-04-11 10:24)
仕事しょ。
by リス太郎 (2016-04-11 10:25)
山崎パンは山口パンとは何の関係もありません。
神戸屋パンも関係ありません。
神戸山口パンだとまぎらわしい。
by リス太郎 (2016-04-11 12:50)
合法賭博と違法賭博の違い。
国がやると合法でヤクザがやると違法。
勝手なもんや。
by リス太郎 (2016-04-11 20:29)
国もヤクザも「幇」なのでやることは一緒。
合法も違法も味噌もクソもあるか。
五輪選手はみんなで違法カジノへ行こう！
by リス太郎 (2016-04-11 20:32)
リオも東京も日本代表ゼロ。全員違法カジノで出場停止。
国をあげてカジノでウハウハ儲けようという破廉恥国家の実態。
賭ける自由。賭けさす権利。
遊ぶ自由。遊ばす権利。
ヤクザの営業権。生きる権利。
by リス太郎 (2016-04-11 20:40)
談合する権利。軍事費を民間に還元。
by リス太郎 (2016-04-11 20:42)
警察予備隊の頃からやってたことを今さら何ゆうとんねん。
そんなんでもなかったら業者はやっとれんわ。
クラレにユニチカ、丸紅に●●だけちゃうで。
出入りの業者もそれでメシ食うとんじゃバカタレ。
by リス太郎 (2016-04-11 20:45)
そんでなくてもわしらの頃は大変やった。やればやるほど赤字でも仕事とる。自衛隊のお洋服は北朝鮮では縫わんやろけど。
大変よ。ちょっとぐらいおいしい部分がないとやっていけないんよ。
そのへん公取はどう考えとんのか。
１年後ぐらいにとんでもない額の追徴があるんだろうけど何様のつもりかね。
by リス太郎 (2016-04-11 20:53)
どうでもいいコップの中の嵐。断罪すべき巨悪は一切報道されず。
by リス太郎 (2016-04-11 20:58)
Ｇ７外相だかなんだか知らんけどあいつらに何がわかるんや。ケリーの発言に消しゴムぶつけそうになったけど。
最終的手段としても戦争は許されないでしょう。違いますか。
逆にとらえれば広島長崎への原爆投下は最終的手段ではなかったということですね。実験だったんですね。違いますか。
そもそもいまだにアメリカの大統領が一度も来てないというのが馬鹿にしくさってる。現職大統領の広島訪問。ありえない。少なくともオバマは来ない。言い訳ばかりして来ない。
by リス太郎 (2016-04-11 21:17)
核兵器 みんなで持って 安心ね
じゃ、わしらも持たなきゃえらいこっちゃとなる。
自分たちだけいい思い。それをエゴという。
で、非人道ではないという。ふざけるなよ。
by リス太郎 (2016-04-12 08:46)
自分たちは安全なとこにいて兵士とカメラマンと医者だけ戦場に行く。
という卑怯な行為をできなくする長距離核ミサイル。
その代り都市ごと破壊。皆殺し。広島や長崎と同じ。
それをさせないため核兵器をなくそうと。
でもすでに持ってるもんは必要らしい。
by リス太郎 (2016-04-12 08:52)
きれいごとばかりで中身のないＧ７広島訪問。
ただのパフォーマンス。
by リス太郎 (2016-04-12 08:57)
熊本地裁に福岡高裁。認めたり認めなかったり。国は国で恥ずかしげもなく控訴したり。誰が始めた戦争ぞ。
by リス太郎 (2016-04-12 09:00)
そんな中でのケリーと岸田の後姿。吐き気がする。
by リス太郎 (2016-04-12 09:00)