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3月25日の香港行政長官選挙に注目したい

3月25日、香港行政長官選挙が行われる。
今回の選挙が要注目である理由は、民主派候補が返還以来初めて立候補することにある。
香港で行政長官に立候補するには、100人以上の選挙委員から推薦を取り付けねばならない。
香港の行政長官選挙は、800人の選挙委員により選出される間接制限選挙である。
選挙委員の大半が親中派であるから、民主派議員が立候補するのは困難であった。

立候補を届け出たのは梁家傑(アラン・リョン)立法会議員。
民主派勢力の中では民主党より穏健派とされる公民党の政治家だ。

梁家傑氏は132人の支持を取り付け立候補の資格を得た。
1997年7月1日の中国返還以来、選挙は2回行われたが、いずれも中国共産党政権が支持する候補以外、立候補することが出来なかった。

今回3度目の選挙で民主派候補が実現したのは、消費税導入問題と関係がある。
香港では2006年7月に消費税導入が表明された。
民主派の反発により年末には撤回された。

そういった流れの中で行われた2006年12月の選挙委員選挙。
弁護士や会計士など民主派を支持する委員が多数誕生した。
梁家傑氏はそういった人たちの推薦により立候補を実現した。

香港の民主勢力は、「発言権なくして課税なし」という。
主権者の権利も認めずに何が消費税だというところか。

我が国の為政者にも同じ言葉を突きつけたい。
「徴兵と徴税は国家の大罪」と肝に銘じることである。

香港の立法会の定員は60人である。
そのうち香港住民が直接選挙で選べるのは30人だけだ。
梁家傑氏は長官の直接選挙や立法会普通選挙を訴えている。

陳方安生(アンソン・チャン)氏はやはり出馬しないようだ。
1993年、イギリス統治下の香港で、中国人として、また女性として初の政務長官についた。
氏は元政務長官でありながら、民主化デモに参加するなど積極的に活動している。

香港行政長官の任期は5年、再任は1回限りである。
現在の長官は曾蔭権(ドナルド・ツァン)氏である。
氏は2005年に健康上の理由で辞任した董建華氏の後を継いだ。
そのため任期は2007年6月30日までである。

残念ながら梁家傑氏が当選する可能性はきわめて低い。
しかし、歩くのをやめるわけにはいかないのである。


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