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妻とヒデヨシとジャガイモと [外国人問題]

妻は私と結婚して仕事をやめましたが、主婦というのが性に合わないらしくすぐに働きに出ました。最初は関西ペイントの関連会社で貿易の仕事をしてたんだけど、日本最大の電器メーカーの貿易部に転職しました。ここでは部長や課長からかわいがられ、つい最近まで大阪から東京へ出張に来ると食事をおごってもらったりしてました。「天下のナニナニの取締役部長がなんで?」と思うのですが、妻は重役に気に入られて女性社員を束ねるのが得意なんです。

「ヒデヨシ」というあだ名の同じ派遣社員の若い女性と仲良くなり、仕事帰りに一緒に食事したりしてました。家でもヒデヨシの話をよくします。しかしある日、ヒデヨシと食事して遅くに帰ってきた妻は鬼の形相でハンドバックを畳に叩きつけ、「こんなん絶対おかしい!」と激しく憤ります。

訳を聞くとヒデヨシは在日韓国人であると告白されたそうです。子どものころから激しい差別を受けてきた過去を洗いざらいぶちまけ、「篠原さんならわかってくれると思い話す」と突っ伏して泣き出してしまったんだとか。

「だから俺はふだんからこんな国つぶれてまえとゆうとうやんけ」

私は妻と交際中から部落差別や朝鮮人差別について妻に語ってきました。

「いまの日本の首相だれ?」
「橋本龍太郎」
「抗議に行く」

「在日韓国朝鮮台湾人」は在留資格上は「特別永住者」といって在留カードはありません。特別永住者証明書があるのですが常時携帯義務はありません。国籍欄には「韓国」「朝鮮」「台湾」「中国」などと書かれています。尚、ここでいう「朝鮮」とは朝鮮民主主義人民共和国のことではありません。これを解説するには1910年の日韓併合からポツダム宣言受諾、そして1951年10月4日に公布された出入国管理令(ポツダム政令のひとつ)から現在の入管法に至る歴史をひもとかねばなりません。めんどくさいのでやめます。

ただ、ずいぶん前になるけど打ち合わせで高田馬場のサイゼにネパール人が大勢集まりました。その席で社長のアヌプラジ氏に特別永住者の話をしました。生まれつき永住者だと聞き彼は、「ずるい」と。私は歴史を遡り話をするのですが途中であきちゃって。とにかくずるいと。私たちはなかなか永住者になれないのにと。そもそも朝鮮を植民地にした日本が悪いんだと。そして大東亜戦争から太平洋戦争となり敗戦を経て進駐軍に支配され独立を勝ち取った歴史を日本に暮らす外国人全員に常識として知ってほしい。セイロンのジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナのサンフランシスコ講和会議における演説がなければ日本は独立国になれなかったわけです。

ヒデヨシは在日韓国人4世。当時は韓国籍。韓国籍であるため正社員になれない。松下幸之助きいとんか。

結婚差別もある。しかし同じ松下に好きな男性ができ二人で大阪府守口市の我が家へ遊びに来た。ヒデヨシは息をのむような美人。しかし連れて来た男の不細工なこと。顔がジャガイモみたいなのでジャガイモとあだ名しました。

ジャガイモは大阪外国語大学中国語学科卒。中国語がペラペラ。4人で自宅でメシを食ったり酒を呑んだりしました。ジャガイモの両親も結婚に反対していない。めでたい。

ヒデヨシの大阪市生野区の実家に招待されたことがあります。実はこの記事、suzuranさんのブログを読みながら書こうと決めたのですが、suzuranさんの韓国旅行の記事にある写真のような食事が出されたのです。我々日本人が想像する韓国料理とはまるで違います。

酔っ払って外へ出るとなんかなつかしい。私が生まれた大阪市東住吉区に似ています。

ヒデヨシはジャガイモの妻となり子どもも生まれました。親の反対を押し切り日本に帰化しました。妻とは年賀状のやりとりなどをしています。

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リス太郎

suzuran さんの記事
https://papa-enta.blog.ss-blog.jp/2024-04-12
by リス太郎 (2024-04-19 21:56) 

リス太郎

明日は新宿永谷ホールで第34回扇好亭一門会が行われます。私は中トリで『貧乏花見』をやります。マクラで何をしゃべるかはまだ決めてません。というかお客様のお顔をみてから決めようと思います。
by リス太郎 (2024-04-19 23:14) 

リス太郎

間もなく高田馬場です。西武に乗り換えます。
by リス太郎 (2024-04-20 10:25) 

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