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2008年度行政書士試験受験記

昨日の日曜日、2008年度の行政書士試験が全国でありました。
私の受験会場は去年と同じ明治大学和泉キャンパス。
合否の発表は来年1月ですが、私は不合格です。
「こけちゃいました」と笑って答えたマラソンの谷口選手。
あれ、よく考えたらすごいことやなあと・・・

行政書士試験は11月9日。
頑張ってと励ましてくれる人はほとんどいない。
孤独な闘い。
せめてくーまんに励ましてもらおうと、携帯電話のスケジュールに登録した。

知らんぷりのくーまん。
3日ぐらいしてから、
「むむ。新しい予定が入ったでふね」
遅い。

どんな試験でもそうでしょうが時間配分が難しい。
直前まで迷った挙句、多肢選択と記述式を先に解くことにしました。
記述式は配点が多いので重視してるんですが、五肢択一で一定の点に達しないと採点してもらえない。
私は法令問題の五肢択一で40問中30問は取る自信があったので、記述式が鍵だと思った。

問題は3問あり、1つは産業廃棄物処理施設の設置許可拒否処分をめぐる訴訟提起について。
2つ目は不動産賃貸借契約における賃貸人の解除権が緩和される条件。
そして3つ目が指名債権譲渡における譲受人の債務者への対抗要件。

ひねりがないというか、素直で組みやすい問題だったと思います。
とはいえ、早稲田セミナーの解答速報を見ると、私の答えは書き足りない部分があります。

産業廃棄物の問題のミソのひとつは、「被告はY県である」ということ。
取消訴訟の被告は行政庁ではなく行政主体。(平成16年に改正。わかりやすくするため)
ただ、私は「無効等確認訴訟と義務付け訴訟を提起すべき」と書いたのに対し、早稲田セミナーは「処分取消訴訟又は無効等確認訴訟を義務付け訴訟に併合して提起すべき」としています。
「処分取消訴訟」を書かなかったのは減点が大きいと思います。

次に不動産賃貸借契約ですが、これは具体的に言うと、家賃を滞納したり、勝手に同棲してたり、あるいは本人と違う奴が住んでたりという場合の話。
いかりや長介は加藤茶を出て行かすことができるのかという問題。

答えをくだけて言うと、「悪気ないんやしええやん」となります。
もちろんこれでは40字にならないので、「背信的行為と認めるに足らない特段の事情」というフレーズを使います。
私はこのフレーズが思い出せず、「賃貸人を害する意思がなく信義則上許容される範囲」と書いた。
これも減点かな。

3つ目の指名債権譲渡はシメシメと思った人も多いでしょう。
私の答えは「債権者から債務者への通知、もしくは債務者の同意がなければ、債務者に対し主張できないから」。
早稲田セミナーの答えは「AがCに通知をし、またはCが承諾をしなければ、Cに対抗することができないからである」。
同じことなんですが、この問題は「前の文章に続けて」という条件なので、AとかCと書いたほうがよかったのかもしれません。
あと、「承諾」を「同意」と書いたのも気になる。
大きな減点にはならないと思いますが。

債権譲渡。
行政書士の勉強を始めたころは、「なにそれ?」と思ってた。
不良債権は少しでも高く買ってくれる奴に売却してしまおうという話。

たとえばカニ助先生が私に10万円貸してたとする。
私はなかなか返さない。
家のローンもあるんだし勘弁してよとカニ助先生。

ある日、M師匠が私のところへ来て言った。
「カニ助先生の君に対する10万円の債権、俺が譲ってもらったからね。早く10万円返しなさい」。
私は「そんなもん知るか」と拒否していい。

ただしカニ助先生が私のところへ来て、「あのさ、例の10万円だけどね、あれ、M師匠にあげちゃったから。M師匠に返してあげてね」と言った場合、M師匠は私に対し、「10万円返せ」としつこく追いかける権利が生まれる。

(注:M師匠がカニ助先生の「代理人」として私に通知することはできます。現実にはこの方法が多く取られているようです)

さて、法令問題の五肢択一。
時間が足りず、民法の一部と商法・会社法を解く時間がなかった。
記述式と一般知識に時間を使いすぎたのが原因。

行政法の次に得意な商法・会社法ですが、わざと一番最後にもってきた。
短い時間でも解けると思ったからですが、後で問題を読むと結構難しい。
問題36の株主等の閲覧権については、早稲田セミナーでも意見が割れています。

とにかく悔しいのは、行政法がガタガタだったこと。
家でやる自主模擬試験では19問中17問は正解してたのに。
試験のあと、新宿エルタワーのLEC速報会に行ったんですが、悔しくて鉛筆をへし折りたくなりました。(鉛筆さん、ごめんなさい)

今年、自主模擬試験を開始したのは8月10日。
以来、27回の模試を自宅でやりました。
点数は株価のように上がったり下がったり。
不安定な得点が右肩上がりになったのには、あるきっかけがありました。

9月の半ばごろだったと思うのですが、ノートをつけ始めた。
あまってたB6判の厚手のノートに、「これは覚えとかなきゃ」ということを科目関係なくランダムに記すことにしました。
ノートなんか作るのは時間の無駄なんじゃないかと思ってましたが、やってみるとそうでもないです。
3週間ほどすると模試の点数が安定的に上がりだしました。
ノートはいつも携帯し、いつでもどこでも見ること。

憲法の5問に時間を使いすぎた。
ある意味、行政書士試験で一番難しいのは憲法かもしれません。
問題6の解答はLECと早稲田セミナーで答えが違います。(現時点で)

今回の受験は3回目。
3回も受けてまたダメだったんかと思うと情けなくなります。
でも、本気で勉強を始めたのは去年の夏だと思うと、「もう一年修行して出直しなさい」と言われても、素直に受け入れられます。
法律をきちんと勉強したことのない人は、みっちり2~3年はかかると思います。

昨夜は久しぶりに8時間寝ました。
5時間以上寝るのはほんと久しぶり。
この3ヶ月、平日は6時間、休日は12時間の勉強時間を確保すると決め、ほぼ実行してきました。

そこまでやってダメやったんかと言われると辛いんだけど、ダメやったもんはしゃあないやないか。(自分に言い聞かす)

もう一年勉強できる。
それは長い目で見ればいいこと。
早く次のステップに進みたいんだけど、それは並行してやればいい。

今日から、今この時から、新しい気持ちで再スタートをきりたいと思います。
匹夫も志しを奪うべからず。

LECの会場を出てよめはんに電話する。
携帯電話を開くと、

「今日は行政書士試験の日でふね」
「遅いっ!」

          ■

ゆゆちゃん、応援、ありがとね。

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コメント 2

ゆゆ

難関の資格試験、お疲れさまでした。
合格していたとしてもそこがスタート地点。
ずっと学んでいかなくてはならない資格ですね。
合否がはっきりするまでは少しは脳ミソ休めてあげてねw
by ゆゆ (2008-11-10 14:03) 

リス太郎

ゆゆちゃんへ
脳みそは右と左とふたつあるからかたっぽずつ休ませればいいの。
by リス太郎 (2008-11-23 18:48) 

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