私の躁うつ病闘病記　躁の芽生え：THE UNIVERSE...森羅万象：SSブログ

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私の躁うつ病闘病記　躁の芽生え [編集]

１９９６年の春ごろ、一時的に症状が改善し気分がよくなりました。
当時の私は自分がうつ病だなどとはこれっぽちも思っていません。
でも今から思えばその時すでに、うつ病ではなく「躁うつ病」だったように思います。
春になって体調がよくなるのは季節的な要因です。
「うつ病は冬眠の名残だ」という精神科医がいます。
人間の先祖であるサルが冬眠するのか知りませんが、人間の心理状態が自然環境に影響されやすいのは事実のようです。

精神科医が忙しくて仕方がない時期というのがあります。
この５月の連休が明けたころ、精神科や心療内科に患者が殺到するでしょう。
初診の方も多いかもしれません。
桜のころはいいのですが、５月になると体調を崩し始めます。
いわゆる「五月病」というやつです。

４月に新しい生活がスタートする場合が多いのですが、あまり張り切りすぎないことです。
「しっかりやらなきゃ」と考えないことです。
考えてしまって、いま落ち込んでいる人は、あなたの心の中のもやもやを全て他人のせいにしてください。
そして他人のせいにしたら、もうそれ以上は考えず、自分のための楽しいことを考えてください。
嫌で仕方がない上司や同僚も、いつかは死んでしまう弱い存在だと気づいてください。
人を恨む、憎むということがなくなったとき、人間は真に自由となります。

インチキ占い師みたいですが、これは本当です。

１９９６年の５月、やはり私は体調を崩しました。
でもそのとき、目の不調はほとんど治っていました。
耳は相変わらずでしたが、どうも気にすると悪くなるようでした。
この時の不調は、明確にうつ病の症状を現していました。
私が自覚していなかっただけです。

気分が落ち込む。
やる気を出したいのに出ない。
人と会うのが怖い。

身体的な症状もありました。
指先のしびれがひどく、シャツのボタンが留められません。
コップを持つ手が震える。
コップを取るとき、細心の注意をしないとひっくり返す。
それは誰が見てもボクシングのパンチドランカーの症状にそっくりでした。

当時の悪友たちは、私が大阪京橋でチンピラ３人とケンカして意識不明になった事件が原因だと言いました。
あの時（１９９４年１１月）は半殺しの目にあったのですが、病院で精密検査も受けています。
かなり酒に酔っており、大きな荷物を抱えていて不利だったんです。
シラフなら３人ぐらいは許容範囲です。

大阪なんばに富永病院という脳神経外科の超有名な病院があります。
赤井英和さんが１９８５年、大阪府立体育館でノックアウト負けし、担ぎ込まれたのがこの病院。
絶望的だった赤井さんを救ったのが富永紳介医師。
ここに検査入院したのが１９９６年の１０月です。

１週間の検査入院は私をリフレッシュさせました。
当時はまだ改築される前のオンボロ病院だったのですが、不良患者とつるんで悪いことばっかりしてました。
これが大変、ストレス発散になったようです。

検査の結果は異常なし。
ただ、脳の血管に奇形が見つかりました。
頚動脈は心臓から頭部にのびて、後頭部、右脳、左脳に分かれます。
私の場合は右脳への血管が二股に分かれており、後頭部へものびている。
このため本来後頭部に血液を送る血管が発育していないんだそうです。
二股の部分が脳梗塞を起こしやすく、定期的な検査をすすめられました。

１万人にひとりなんだとか。
人と違うことが大好きな私は喜びました。
馬鹿でしょう？

それからの私は症状がよくなったり悪くなったりを繰り返します。
そしてその間隔は徐々に短くなり、調子がいいときの症状は躁病患者に特有のものとなります。
いま思えばの話ですが。

2007-05-05 16:02 nice!(4) コメント(4) トラックバック(0)
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ドイツ語圏で心理学や精神分析学が発達したのは、ドイツの気象条件と地理的条件に大いに起因していると思います。メランコリーというどうしても翻訳できない言葉もあります。9月くらいから秋になって、全てが枯れていく。空がどんよりとしてお日様の姿がほとんど見えない。緯度がかなり北なので、日がどんどん短くなっていって朝は8時過ぎまで暗いし夕方も4時には暗くなる。それで多くのドイツ人が滅入っていくのです。
反対に春は、みんな浮かれまくってます。うちのドイツ人も浮かれてます。季節にも波があるように、人間もそれにあわせて波を作っていくのかな、と感じてます。
by めぎ (2007-05-05 16:36)