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川田龍平さんトーク&サイン会を終えて

昨日の日曜日、三省堂書店神田本店で川田龍平さんのトーク&サイン会がありました。
明石書店から発行した『川田龍平 いのちを語る』の出版記念企画です。
三省堂書店神田本店さんは、うちのような小出版社のイベントにも快く協力してくださるので感謝しています。
数日前から昼休みに時間を作り店頭でビラ配り。
「マイクのいらないおしゃべりメガネ」を見かけた人も多いかもしれません。

今回は川田龍平さんの著書出版を記念した講演会でした。
ご存知の方も多いと思いますが、川田龍平氏は7月の参院選に出馬します。
あくまでも出版記念なので選挙の話はありませんでしたが、彼の考え方を生で聞くいい機会でした。
応援する会の呼びかけと「おしゃべりメガネ」のビラ配りで会場は大入り満員。
椅子が足らなくて急きょ補充するほどでした。

実際ビラを配っていて、やんわりとした手ごたえを感じました。
ほとんどの人は「おしゃべりメガネ」のビラなど受け取ってはくれませんが、10人にひとりは受け取ってくれる。
そして立ち止まり文字を追う人もいらっしゃる。
また、年配の方などは声をかけてくださる。

「龍平さん、ずっと気になってるの。お元気?」
「はい、お元気です。このたび本を出されました」
「あらそう。おいくつになられたのかしら?」
「31歳です。私と同じ誕生日です」
「あら、あなたも31歳?若いっていいわねえ」

ここにA4判8頁の小さな月刊新聞があります。
元参議院議員の中村敦夫氏が発行していた『中村敦夫新聞』。
2000年11月発行の第71号の記事よりご紹介します。

         ■■■

 1996年、薬害エイズの被害者たちが、厚生省前の日比谷公園の一角で坐り込みデモを敢行した。
 厳冬の中、テントを張り、3日間の泊り込みの抗議だった。まさに、命を賭けた闘いであった。
 実を言えば、1986年に、〈地球発22時〉という情報番組のキャスターとして、私はアメリカで〈エイズ〉という新生の奇病について取材していた。日本のTV界では、最初の報道となった。しかし、当時は原因もはっきりせず、その症状の恐ろしさだけが浮き彫りになっていた。これが蔓延したら大変になると危機感を持ったが、それ以上追求する材料もなく、私はその後、特にこのテーマに固執することはなかった。
 ところが90年代に入り、エイズ患者の発生が日本でもあり、性的交渉によるもののほかに、血友病患者の治療薬である非加熱製剤の使用でも広がっていることが明らかになった。
 しかも、厚生省も、血友病学会も、ミドリ十字を筆頭とする製薬会社も、その危険を充分に承知しつつ、在庫一掃をするために、安全な加熱製剤への転換を怠っていたことも判明した。ミドリ十字は厚生省幹部のおいしい天下り先であり、族議員たちも多額の献金を受けていた。まさに政官業の利益のために起きた悪業であり、そのためにすでに、500人の患者が殺されている。
 患者たちが社会の差別を恐れ、感染を隠していた中で、一人の少年が堂々と名乗りを上げた。それが川田龍平君であり、強力にバックアップしたのが母親の悦子さんである。

(中村敦夫新聞 第71号〈2000.11〉 「猿たちの砦 永田町見聞録 26」 より抜粋)

         ■■■

私は川田龍平さんと直接しゃべる時間もなく、途中からこそっと会場に忍び込み、一番後ろで聴いていました。
自分の「軸」をしっかり持ってる人だなと思いました。
政治家になろうというのだから「軸」を持ってて当たり前なのですが、果たして今の議員さんに「軸」を持ってると言える人が何人いるでしょう。
持ってたとしても、ちょっと横から押せばすぐに傾くような軟弱な「軸」です。
川田さんは違うと確信しました。

本の題名にもなっているのですが、「いのち」ということをさかんにおっしゃってました。
「死ぬ」ことと「殺される」ことは違うのだと。
自分は殺されたくない、人を殺したくもない、人を殺すことを正当化する行為には賛成できないと。

高校生のころ、当然ながら自分は長く生きられないと思っていた。
まさか31歳まで生きられるとは思っていなかった。
喜びと感謝の気持ちで毎日を生きている。
そしてもっと生き続けたいと思う。
川田さんは静かにそう語っていました。

『川田龍平 いのちを語る』
川田龍平 著  志葉玲 写真
定価 1,470円  発行 明石書店


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リス太郎

ゆゆちゃん、mompeli さん、ナイス有難うございます。
by リス太郎 (2007-06-07 00:02) 

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