SSブログ

浪花恋しぐれ旅情 当時のA課長と同じ歳になった自分の巻 [旅情シリーズ]

ジュンク堂天満橋店では案の定、迷惑がられ、とぼとぼと街へ出た。
私が勤めてた会社の近くに本屋があったよなと内淡路町へ歩くが、なくなってた。
午後1時半に博労町で商談がある。
9月も下旬というのに真夏のような太陽。
喫茶店で涼をとると前いた会社に電話してみる。

さすがにもう私のことを知る人は少ない。
A課長を呼んでもらう。
ご飯たべましょうと。

会社のビルの前で待ってると正午になった。
このビルは私が在籍中に老朽化した社屋をつぶして新築した自社ビル。
最上階にはオーナーも住んでいる。

このビルは私たちの血と汗と涙で建てられたものですが、このビルが完成したころにはもう会社に長くいるつもりはなく、私の思い出の多くは取り壊された前の本社ビルにあります。
増築に増築を重ねたため迷路のようになっており、初めて来たお客さんはちゃんと見送ってあげないと迷子になったりします。
壁という壁のいたるところに、「長電話 利益の花も 咲きまへん」などと、東京から客が来たらちょっと恥ずかしいような文句がベタベタと貼られ、雨が降るとバケツを持って走り回ったりします。

私は海外業務部に配属されましたが、営業の中心は「内地」と呼ばれる国内営業部でした。
「内地」という呼び方にすごく違和感というか時代錯誤を感じたのを覚えてます。
一方、海外業務部は「貿易」と呼ばれ、立ち上げたのはA課長ら。
私が入社したときは5人しかいませんでした。
当時は中国の工場と交信するのにテレックスを使っていました。(電力事情が悪いため)

あのころ中国でモノを作るというのは毎日がハプニングの連続で、それはそれはエキサイティングな日々でした。
今、海外業務部は社内一の大所帯となり、何十名もの部員を抱えています。

ビルの下でA課長を待つ。
正午を過ぎると若い女性社員がご飯食べに出てくる。
相変わらず化粧がケバい。

しばらくすると頭を短く刈り上げエンジ色に染めたおばちゃんが部下頭の女性をお供に出てきた。
私はこの人の下でしごかれた。
「男のくせに」とか今ならセクハラな罵声を浴びながら仕事を覚えた。
当時の彼女は今の私と同じくらいの歳だったはず。
入社した年に、「今日で30代とおさらばよ~、ほっほっほ~」とのたまっていたのを覚えてる。


nice!(2)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 2

コメント 5

リス太郎

yutakami 先生へ
ナイス有難うございます。
by リス太郎 (2007-10-14 17:23) 

>長電話 利益の花も 咲きまへん
でもこれが女性にとっちゃ精神安定剤みたいなものだったりするのですよ
by (2007-10-15 09:12) 

リス太郎

ぺりさんへ
誰に電話するの?
by リス太郎 (2007-10-22 04:28) 

友だち。 ワタシは友だちが一番かな~
by (2007-10-22 23:27) 

リス太郎

ぺりさんへ
ふう~ん?
by リス太郎 (2007-10-26 02:33) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0