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『特上カバチ』にカバチたれ

ちょっと前のニュースやけど。
ドラマ『特上カバチ』に大阪弁護士会が咬みついたらしい。
行政書士が示談交渉をするなど弁護士法違反(非弁活動)を助長する内容があったという。
大阪弁護士会はドラマを制作したTBSに文書で抗議し、DVD販売や再放送の自粛を要望していた。
(4月10日付け日本経済新聞夕刊より)

大阪弁護士会がいう弁護士法違反とは弁護士法72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)のこと。
弁護士法72条に抵触する業務をしてはならないことは行政書士法にも規定がある。
弁護士法の規定に限らず、他士業の「縄張り」を侵してはならず、コンプライアンスの重視は言うまでもない。

私は『特上カバチ』を見ておらず、漫画も読んだことない。
だから、ドラマや漫画での表現に問題があったかどうか論じる立場にない。
まあ、わざわざ抗議するぐらいだから、よっぽど腹にすえかねたんだと思うけど、「ほんまにそうなん?」とも思う。

短い新聞記事を読んでいると、行政書士が示談交渉をしてはいけないかのような誤解を読者に与える。
示談交渉に行政書士がどこまで関われるかはグレーな部分があり、一概に言えない。
また、お互いに既得権益を主張し争うことは、国民の利益にかなっているのか、とも思う。

『カバチ』の原作者の田島隆氏は著書(『大人のケンカ術』講談社刊)の中でこんなことを書いている。

漫画だから、ドラマだから、もっとスカッとした結末にしたい。
でも現実はそうじゃない。
そこを表現したかった。
漫画だけど、法律は正しく伝えたい。
漫画で法律に興味を持ち、法律家を志す人もいるのだから。

田島氏自身、漫画で法律を覚えた口だと告白している。

大阪弁護士会が主張するのは、「ドラマの内容に行政書士の越権行為を助長する表現があった」ということだと思う。
これは真摯に受け止めなければならない。
しかしそれは、ドラマの最後に字幕による断りを入れることで解決する問題だと思う。

漫画やドラマで法律を知り、法律を盾に、あるいは法律家の力を利用して、人生の苦難を乗り切ろうという人が増えてくれることを願う。

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コメント 2

おが太郎

助長するもなにも、行政書士がドラマや漫画で自分の仕事を誤るわけがないじゃないですか。こっちは最初からいいとして、弁護士会は、一般大衆に諭しているのです。ご丁寧に。所詮弁護士の考えるところです。
by おが太郎 (2010-04-19 23:26) 

リス太郎

おが太郎さんへ
勝手に名前を変えないように。あと、売れない本をつっこまないように。
「集会はいつからや?」
「もう終わってます」
「お前、話ちゃうやんけ」
「こんなはずじゃ・・」
「ほんまに300人も来たんか」
「K先生のお友達のおが太郎さんが責任持って集めました」「いつもとちっとも変わらん様子やったでえ」
・・・かんべんしてよ、おじさん。
by リス太郎 (2010-04-22 02:25) 

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