我が家の落語の稽古場風景

みなさんお元気でいらっしゃいますでしょうか。和浪亭和楽と申しまして。和楽はなぎさ和楽苑さんからとっております。今日は私の稽古場をお見せしたいと思います。ほんとは和室でやるんですが暑いもんでクーラーのある居間でやっとります。仕事はそっちのけで。６時にムナルへ行かなあかんのでさっさとやらしてもらいますが。どうぞお疲れの出ませんように。

と、まあ、今日は落語風に進めたかったのですが気が変わりました。『初天神』がどうしてもうまくいかず、何度も考えこみ頭で復習し最初からやりなおす。途中、気を変えるためFacebookで遊んだり。いまさっき『初天神』を最初から最後までやっとやり終えたところです。

『初天神』というネタは寅ちゃんというませた男の子を主に笑いが展開します。そのため前半に男女の情事をネタにした話が長く続きます。子どもがそんなことまで知ってて大人をいいように操る。母親は浮気してたわけです。また、父親も「初天神に行く」といいながら、実は女郎買いに行くのが目当てだったのです。

私はそういった部分をすべて排除し、独自の『初天神』を構築しました。羽織のくだりから飴屋、みたらし屋、凧揚げと続きます。また寅ちゃんが父親に「手をつないでくれ」という部分を強調しました。そして、「おとっつあん」「なんや」「おもろいなあ」「おもろないわ」を何度も繰り返す。他にもいろいろ工夫しました。そしてまだまだ改良していきます。

そしてとにかく口慣らしです。とにかく何度も稽古、稽古。電車の中でもマスクをしながらぶつぶつとネタ繰り。不審者と思われようが気にしない。これは人前で裸になるのと同じで、慣れると恥ずかしくなくなります。

マスクといえば私は社会学的見地から、マスク半強制に反対の立場です。また、それによる経済の低迷、特に中小零細業者、中でも世間的に低い地位にみられる風俗店などに対する「いじめ」であるととらえています。

しかし今、介護施設でリモートとはいえ落語をすることになった私は外出時はマスク着用を厳守しております。自分がかかって施設に持ち込んだら大変ですから。

さて、私の稽古場です。普段は邪魔なので膝隠しはしまってあります。今回は撮影用に組み立てました。手前が膝隠しで台が見台です。向かって右に置かれている二本を小拍子といいます。上方落語ではこういったものを前に演じられることが多いです。もちろん全く用いない、あるいはネタにより、必要性により用いる場合もあります。

コメント 26

ムナルで打合せのあとビールのんでカレー食いました。長らく風呂に入ってないのでシャワーをあびて無精髭も剃ろうと思います。
by リス太郎 (2020-09-09 19:54) 

「初天神」は、若いころはけっこう退屈でしたが、今の歳とってから聞くと何かじーんとくるものがあるような。介護施設の年寄りにはいいネタではないでしょうか。
by アニマルボイス (2020-09-09 22:16) 

アニマルボイス先輩へ
じーんときますか。そういわれるとうれしいです。介護施設のお年寄りを笑わすだけでなくじーんときていただけるような高座を目指します。
by リス太郎 (2020-09-09 23:06) 

初めての大冒険おめでとうございます。
by リス太郎 (2020-09-09 23:09) 

https://www.youtube.com/watch?v=D_pPEiaoiSk
by リス太郎 (2020-09-09 23:12) 

リス太郎さん　おはようございます。
落語の稽古場、拝見いたしました。落語用の座卓もあり、疑っていたわけではないのですが、本格的な取り組みに感動いたしました。
by SORI (2020-09-11 11:10) 

SORI さんへ
本格的です。本気ですから。これをきっかけに江戸川区じゅうの介護施設で落語をやります。
by リス太郎 (2020-09-11 12:29) 

『ときうどん』『親子酒』『初天神』の３席は、マクラも入れてそれぞれ１０分前後です。今日は２回転稽古して、３回転目は夜に着物を着てやります。最終稽古です。
by リス太郎 (2020-09-12 17:20) 

今日は散髪屋さんで３，５００円コース。気合い入ってます。
by リス太郎 (2020-09-12 17:22) 

介護施設用のネタを増やしていかねばなりません。まずは『子ほめ』でしょう。『青菜』『手水廻し』…
by リス太郎 (2020-09-12 17:30) 

『住吉駕籠』をオチまでやることを考えています。３０分かかるところを私は２０分でやっています。笑いが多いので惜しいのですが、酔っ払いのくだりから始め駕籠の中の相場師のごじゃごじゃ話はすっ飛ばし、いきなり相撲を取らそうと考えています。こうすれば１３分ぐらいでおさまるはずです。
by リス太郎 (2020-09-12 17:34) 

お年寄りにいろんな落語を楽しんでほしい。ネタはどんどん増やしていく。短くて聞きやすいお年寄り向けのネタを。たとえば私の持ちネタに『七度狐』というのがあります。これは鳴り物の入るネタなので素人はふつうやりません。しかし私は鳴り物がなくてもできるように改良してます。これも１３分ぐらいに短くしてやりたい。これは大きな川（実は狐に化かされている）を渡るくだりを省き、ちょこまかと細かいギャグを惜しいけどはしょることだと考えています。
by リス太郎 (2020-09-12 17:40) 

あと『代書屋』ですね。そして『壺算』。認知症気味のお年寄りにわかるか不安だけど。
by リス太郎 (2020-09-12 17:43) 

早くコロナが明けて『くっしゃみ講釈』がやりたい。１３分にまとめてみせる。
by リス太郎 (2020-09-12 17:45) 

私の持ちネタで死を連想するためできないもの。『粗忽長屋』『不動坊』。って、とこか？しかし新しいネタを覚えようと思っても、人の生き死にに関する話は落語には多い。あとエロネタもダメですね。ある場合は省く。こうやって介護施設用落語レパートリーを増やしていきます。これは子どもや障がい者向け落語にもそのまま使えます。
by リス太郎 (2020-09-12 17:51) 

『くやみ』（できるかっ！）
by リス太郎 (2020-09-12 17:55) 

『へっつい幽霊』はできるな。今すぐにでも台本かける。
by リス太郎 (2020-09-12 18:07) 

この落語をネタに小咄を作ってブログのコメント欄で発表したことがあります。
竹島をめぐって争う野田佳彦と李明博。丁半で決めることとなる。いくらやっても負けっぱなしの野田佳彦。
野田「もう一番勝負」
李「お金はあるムニカ？」
野田「私もどじょうです。決して足は出しません」
by リス太郎 (2020-09-12 18:12) 

『天神山』という落語があります。枝雀師匠のが最高なんですが。
変わり者の男が花見ではなく墓見に行く。そこで拾ったしゃれこうべを持って帰る。夜中に女の幽霊がきて夫婦になる。それを知った隣人が自分も妻がほしいとしゃれこうべを探しに行く。そこで狐釣りの男と出会い、かわいそうだからと捕まった母狐を買い取り逃がしてやる。この狐が女に化け女房となる。しかし狐であることを悟られてしまい家を出る。そのとき書き残した言葉が「恋しくば訪ね来てみよ南なる天神山の森の中まで」。枝雀師匠は「ある春の日の出来事でございます」で高座をおりる。本来のオチは現代人にわからないし何がおもしろいかもわからない。だからこれでいい。
by リス太郎 (2020-09-12 18:24) 

これ、１５分以内にならんかな。
by リス太郎 (2020-09-12 18:27) 

実は稽古のしすぎで声が枯れてまして。明日、ちゃんと声が出るかなあ。
by リス太郎 (2020-09-12 18:28) 

こうやってコメントしてる分にはのどが枯れなくてすむ。
by リス太郎 (2020-09-12 18:28) 

ああ、『ためし酒』があったわ。これなら短くできるしおもしろい。
by リス太郎 (2020-09-12 18:32) 

妻は私の稽古を見ながら、「そこはもっとこうしたらどうや」とか「ああしたらどうや」とか、「こうしろ」「ああしろ」とか言います。なるほどなといちいち思います。また、そこから違う発想も浮かびます。一席やり終えるたび反省会。かなりおもしろくなってきているらしいです。
by リス太郎 (2020-09-12 18:37) 

リス太郎さん
こんにちは
ご無沙汰しております＾＾
お元気そうで何よりです！
お仕事は忙しい中、限られた時間でのお稽古、お疲れさまです。
楽しそうにお稽古をしていらっしゃるので安心しました＾＾
『初天神』も介護施設用のネタなんですね。
介護施設の入居者のみなさんにきっと受けますよ！＾＾
先ずは、江戸川区の全ての介護施設から、リス太郎さんのお弟子さんが出来たら東京全域！＾＾
楽しみです＾＾
by kiyokiyo (2020-09-13 11:33) 

kiyokiyo さんへ
弟子だなんてそんな。ただ、落語であれ漫才であれギター漫談であれ、楽しいことならなんでもやるボランティア集団ができればいいなと思ってます。
by リス太郎 (2020-09-13 18:21)