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インドネシアからの看護師・介護福祉士候補生来日から約2ヶ月になる [外国人労働者問題]

インドネシアから日本での看護師・介護福祉士候補生が来日して約2ヶ月になる。
8月7日に205人、8月31日に3人が来日、本年度の受け入れは208人で完了した。
いまごろは日本語の勉強を頑張っていると思う。
人手不足に悩む医療や看護の現場の期待は大きい。
だが、この制度、あまりにも問題が多い。

8月7日の朝、テレビの情報番組でみのもんた氏が吠えていた。
「インドネシア語かせめて英語でやってあげればいいじゃないの!」

みの氏が言うのは候補生に課せられる看護士と介護福祉士の日本の国家試験。
候補生は6ヶ月の日本語研修のあと、それぞれの現場で働きながら勉強する。
看護師は来日から3年以内、介護福祉士は4年以内に資格を取らなければ帰国となる。
受験可能回数は看護師が3回まで、介護福祉士は1回のみ。

候補生たちは全員、インドネシアの看護師資格をもっている。
うち看護師候補生は2年以上の実務経験がある。
(インドネシアには介護福祉士の資格はない)

しかし日本語で行われる国家試験、はたして何人が合格できるのか。

みの氏は介護福祉士試験の一例をフリップで見せながら、「こんなもの言葉遊びだ!」と手厳しい。
私は「言葉遊び」とまでは思わないものの、基本的にみの氏と同じ意見である。
インドネシア語に訳した問題を用意してあげるべきだと思う。
EPAという二国間の協定に基づいた大規模受け入れなのだから。

たとえば行政書士試験の場合、「しなければならない」と「努めなければならない」を間違えてはいけない。
法定義務か努力義務かの違いは非常に大事。
あと、「直ちに」と「速やかに」と「遅滞なく」の違い。
「直ちに」は「速やかに」より時間的即時性が大きい。
「遅滞なく」とある場合は、ちょっとぐらいのんびりしててもいい(?)らしい。
ほかにも「みなす」と「推定する」の違いなど、挙げだすときりがない。

ペーパーテストなんてそんなもんだが、逆の立場で考えたらどうだろう。
日本人がインドネシアで看護師として働きたいとして、インドネシア語で書かれた試験に合格しろと言われた場合の話。
相当の覚悟がないと決断できないと思う。
今年の受け入れ予定だった500人を大きく割り込んだ最大の理由はそこにある。

郷に入れば郷に従えということわざがある。
しかし今、私たちはそんなことを言っていられる状況にない。
日本政府の考えていることには現実的な視点が大きく欠落している。

↓MSN産経ニュースの記事 ご参考まで
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/econpolicy/162979/

↓こんなブログもある
http://indonesia.takenokoshinryojo.com/?eid=498224

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コメント 4

Sanchai

日本政府も受け入れを決めたんだったら来日前に日本語研修でも受けさせるような取組みをちゃんとやってればよかったのでしょうね。
by Sanchai (2008-10-04 21:29) 

リス太郎

Sanchai さんへ
ナイスとコメントを有難うございます。インド滞在中ですか。うちのブログには海外からの訪問者が多いです。
by リス太郎 (2008-10-05 13:55) 

リス太郎

ゆゆちゃんへ
ナイスありがとう。
by リス太郎 (2008-10-05 13:56) 

リス太郎

ちょっと補足したくてパソコンを立ち上げた。
日本語は難しいという話。
「証明」と「疎明」、「科料」と「過料」、「控訴」と「上告」と「上訴」、「公示」と「告示」と「公布」と「告知」。
もし「日本人なら日本語ができて当然。外国人も日本に住む以上、日本語ができてくれなきゃ困る」と言う人がいたら聞いてみたい。
あなたはこれらの違いを説明できますか。
できなくてもかまわないと思う。
そんなものわからなくても不自由しない。
日本語が完全でない外国人にアファーマティブアクションを適用するのは、相対的平等の原則からしても当然のように思う。
ひらがなやカタカナだけならまだしも、漢字を覚えることの労力を想像してみてほしい。
by リス太郎 (2008-10-05 14:21) 

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