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酔平版改作『がまの油』(邪魔ネットかまた)口演録 [大衆芸能]

台本をもとにした口演録です。

原作 : 江戸時代の人
改作/演出 : 扇好亭酔平

明石書店の社長から電話がかかってくることもめっきり少なくなり…。
平穏な日々を送っております扇好亭酔平でございます。(爆笑)

さっきこの格好(浴衣)で廊下を歩いてたら、家族連れの子どもさんに「旅館みた~い」って言われました。(爆笑)

先日7月9日に入管法が全面施行されまして、日々、情報収集に余念がない今日この頃ですが…。実は今日も午後から渋谷でシンポジウムがありまして。私がお世話になってるベテラン行政書士の先生方がパネリストとして登壇されるんです。ほんとは私も手伝いに行かないといけないんですが…。うそでも末席で襟を正して聴いてなきゃいけない。

身内に不幸があり大阪へ帰ったことになってます。(爆笑)

   (すべらない話の数々ですが省略。4笑1敗)

今日の落語は『がまの油』と言いまして、ガマと言うのはヒキガエル。これが非常にうぬぼれが強い生き物なんやそうで。自分がハンサム、美人だと思ってる。これを鏡張りの箱の中に入れると己の醜さに打ちひしがれ、総身よりタラ~リタラリと脂汗を流す。この油が打ち身や切り傷に効くというんで、路上で実演販売が行われてた。その様子を面白おかしく描いただけの噺なんですが。

香具師(やし)と言いまして露店で物を売ったり芸を見せたりする。今でもお祭りになるといろんなお店が出ますが。映画で寅さんがやってたのもこの商売で。ガマの油売りというのは私は見たことありませんが、筑波山神社なんかでは見世物として今でもやってるんやそうです。無形文化財みたいなもんで。

現代のガマの油売りはなんやろうと考えましたら、テレビショッピング。テレビショッピングといえばあの会社。長崎佐世保に本社があります。社長のキャラクターが強烈な。

今日の落語に出てまいりますのは高田社長とは何の関係もございません。ライバルと呼ぶのもおこがましい。邪魔ネットかまたの蒲田社長です。

長崎出身の蒲田社長は東京の蒲田でネットショッピングの会社を立ち上げまして。役に立たない邪魔なものばっかり売ってるという。そんなお話ですが。

「じゃ~まネットじゃ~まネット~、夢の邪魔ネットかまた~」

振付からパクリなんですが。そこへ蒲田社長が出てまいりまして。

「この円盤みたいな掃除機ばってん、ただの掃除機ちゃいばってん。あなたのお留守にお部屋の中を、自分でお掃除すルンバい。おまけに自分で勝手に充電。お腹がすいたらご飯を炊いて味噌汁も自分で作るんばい。お利口さんで手間いらず。時給はあなたのお住まいの最低賃金でいいんたい。基本1日8時間。土日祭日お休みたい。東京ユニオンに加盟して、社前集会とかせんばってん、今が絶対お買い得たい」

「キョーはこの賢い掃除機におしゃべり携帯つけるんたい。話しかけると答えてくれるばい。やってみせるばい」

「キョーの天気は最高によかと」
「俺のせいじゃねーバカヤロー」

「アップル社に提訴中のこの商品、掃除機とセットでお値段なんと3,980人民元ばい。銀聯カードも使えるたい。ご検討お願いしますばい」

「社長、お疲れ様で~す」
「次のスタジオはどこばい?」

「みなさーん。お待たせばってん。邪魔ネットかまたですたい。キョーはですね、自家発電式扇風機をおすすめするばい。自転車こいて自家発電。これさえあれば東電がいくら値上げしても関係なかと。自分の電気は自分で発電。それが今のトレンドたい。やってみせるばい」

「自転車をこぐとばってん、ほれこのとおり、風がくるばい。今これ微風たい。ちょっと強くこぐと…中風ばい。さらに強くこぐと…強風ばい。風の強さを調節できるばい。こぐのやめると風は止まるばい。これで暑い夏も快適にすごせるたい。キョーはこの自家発電式扇風機に普通の扇風機もつけまして、お値段なんと13,600円ばい。月々たった1,360円の10回払い。金利送料は全額、当社負担たい。お電話お待ちしとりますばい」

「社長、汗びっしょりです」
「次いくたい」

「おまたせばってん、かまたたい。キョーはですね。自家発電商品の第二弾。歴懇芸能部会長の吉田さんの頭ばい」

「これ、耳ばい。…目ばい。…鼻ばい。…口ばい。……こわくないばい!」

「これさえあれば暗いところでもうっすら明るいばい」

「社長!子どもがひきつけ起こしたというクレームが殺到してます」
「そこまで知らんばい」

「岩手めんこいテレビをご覧の皆様!邪魔ネットかまたですたい。キョーはですね、あなたのご家庭でいらなくなった旦那様を1万円で下取りするばい。新しい旦那様はこちら。腹話術の人形たい」

「左手にはめるばい。話しかけるとあなたに都合よく答えるばい。やってみせるばい」

「キヨシさん、こんな遅くまでどこほっつき歩いてたの?」
「ごめ~ん。ほん弥師匠んちで飲んでるうちわけわかんなくなっちゃった」

「古川さんみたいな人形ばい」

「下取り後のお値段はこちら。29,800円ばい。ご検討お願いするたい」

「社長、下取りだけして人形はいらないという電話が殺到してます」
「いらなくなった旦那様が多かばい」

「みなさ~ん!おまたせばってん、邪魔ネットかまたばい。キョーはですね、ガマの油たい。お料理中に包丁で手を切っちゃった。そんなときにはこのガマの油たい」

「取りい出したるはこれ、四六のガマたい。ばってんこの四六のガマ、ただのガマとはちゃいばってん。江州伊吹山の山麓にてオオバコ車前子という露草を食んで育った霊験あらたかなガマたい」

「四六五六はどこで見分けると?ここ、ここたい。前足の指が四本、後足が六本。これを名づけて四六のガマたい。このガマを上下四方鏡張りの中に追い込むとばってん、ガマは鏡に映れる己の醜さにうち驚き、総身よりタラ~リタラリと脂汗を流すとたい」

「この油をヘラでそぎ落とし、黄楊(つげ)の小枝をもって三七二十一日の間トロ~リトロリと炊いて煮詰めたのがこのガマの油たい」

「赤いのが辰砂利(しんしゃり)、椰子(やしゅ)の油。テレメンテ~カにマンテ~カ。効能は切り傷、擦り傷、かすり傷。出痔、イボ痔、切れ痔。ヒビ、あかぎれなんぞはいかに大きく口を開けたとて、このガマの油をひと塗りするだけで跡形もなく治ってしまうたい」

「ばってんまかり間違うて上唇と下唇につけてごろうじろ。口がピタッ…とふさがって、ちゃんぽんは鼻からすすらねばならんばい」

「ガマの油の効能はそれだけじゃなかと。刃物の切れ味ば止めるばい」

「手前取りい出したるは伝家の宝刀。抜けば玉散る氷の刃。白紙をもって試してみるばい」

「一枚の紙がこのように二枚、二枚が四枚、こまどり姉妹、四枚が八枚、八枚が十六枚、三十二枚、六十四枚、阿佐ヶ谷姉妹、ほれ、百と二十八枚…」

「春は三月落花の形、比良の暮雪は雪降りの態とこのとおりよく切れる刀ばってん、差し裏、差し表へこのガマの油をひと塗りすればもう切れない。ほれこのとおり。刃が止まった」

「いかにおいどんの面の皮が千枚張りじゃとて、刃物をもってこすれば必ず切れる。それがどうばい。切れてな~い!ばい?」

「面の皮が信用できんければ二の腕をもって試すばい。もっと前へ来いもっと前へ。テレビのすぐ前まで来い…。この線から入ってはいか~ん!目が悪くなるばい」

「引いて切れない叩いて切れない。ほれこのとおり、刃が止まった。ガマの油をふき取るときにはどうかというと…ほれちょっと触れただけで…ほ~れほれほれ、血が出たばい」

「いやいやこれしきの傷、なんでもなかと。血が出ればよくふき取るたい。ふき取ったあとにガマの油をひと塗りすると…血が…ピタッと…止まったば~い。どうじゃお立合い。どうじゃどうじゃ」

「キョーはこのガマの油にオロナインH軟膏もつけまして、お値段なんと4,980円たい。月々498円の10回払い。金利送料は全額当社負担ばい。お電話お待ちしとりますばってん!」

「社長、お疲れ様でした~」
「今日はガマの油がよく売れたばってん、ちょっと一杯やってくるたい」

お酒が大好きな蒲田社長、次の出番まで時間があるというんで、蒲田の安居酒屋へと出かけていきます。一杯か二杯でやめときゃいいんですがそこは酒好き。へべれけになるまで飲んでしまいまして…。

あのですね、私も酒の上の失敗は数限りなくあるんですが。7年ぐらい前ですかね。明石書店に勤めてたんですが。上野湯島界隈で飲むことが多かったんです。それがいつも気が付くと一人でして。湯島の歓楽街で中国パブをハシゴしたりして。

いや、今はしませんよ。7年前の話です。よっぽど会社で嫌なことがあったんやと思いますが。(爆笑)

   (中略。スキミングと有料サイトの不当請求の話。
        なぜかすごい食いつき。落語なのか法律相談なのかわからなくなる)

それから数か月して新聞記事で読んだんですが、あれって素直にお金払っちゃう人が多いんですってね。額も20万とか30万とか、大金とはいえ、いいおっさんが払えなくもない額なんです。会社や家族にばれて面倒になるよりはおとなしく払っちゃおうと。でもこれって払う必要全くありませんからね。何を言われても相手にしなけりゃいいんです。

で、蒲田社長ですが…。(爆笑)

べろべろの蒲田社長、千鳥足で会社に戻ります。

「社長!急いでください!スタジオはあちらです!」
「どこばってん?」

「み、み、みなさ~ん、ヒック、邪魔ネットかまたのお時間れすよ~ん」

「キョ、キョーはれすね、ガマの油たい。このガマちゃん、かわいいれすね。伊吹山のふもとで露草食べて育ったれすよ。ガマはガマでも四六のガマ。ヒック」

「四六五六はどこで見分けると?ここ、ここたい。前足のね、指、ゆびゆび。前足の指が、ええっと…いちにいさんしいごおろく…ぎょ~さんあるばい。後ろ足の指が、ええっと…うわあ…めちゃくちゃあるばい」

「このガマちゃんを鏡張りの箱の中に入れるばい。ガマはおのれの姿におろろいて脂汗ば流すばい。かわいいれすたい。その油を集めて炊いて煮詰めたのがこのガマの油たい」

「キョ、キョ、キョーはれすね、みなさんに見てもらいたいもんがあるんれす。これ、これこれこれ…刀れすけどね…この刀を見てもらいたいんれす。抜けば玉散る…ヒークッシュ。危な~い!カメラさん、危ないばい」

「ワイルドばい?銃刀法違反ばい」

「これ、ほんまもんばってん、よく切れるたい。紙で試すばい。一枚の紙が…いちにい…二枚ば~い。二枚が…叶姉妹ばい。叶姉妹が…ピンカラ兄弟たい…ピンカラ兄弟が…紙だけに林家ペーパー夫婦たい」

「このよーにめちゃくちゃ切れる刀ばってん、差し裏、差し表にガマの油をひと塗りすると、引いて切れない叩いて切れない、ほれ、このとおり!」

「ど…どげんしたと?社長、切れてます?うわ~っ、えらい切れとるばい!あ…あわてんでよか、あわてんで。血が出たらよくふき取る!ふき取ったあとでこのガマの油を…よくふき取る!いった~!いや、あわてんでよか、あわてんで。よくふき取る!ふき取ったあとにガマの油をつける!よくふき取るばい!ふいてもふいても血が止まらんばい!いった~!おかあちゃ~ん!」

「視聴者のみなさんで血止め薬をお持ちの方は、今すぐお電話するば~い!」

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コメント 7

ゆゆ

暑くて読むのも大変なんであとでまた来るわw
by ゆゆ (2012-07-30 08:26) 

リス太郎

ゆゆちゃんへ
毎日ネグリジェ。じゃない。寝苦しい夜が続きますな。
庶民は暑いの我慢して節電してるのに、原発はやめられない止まらないのカッパえびせん。原発事故が起きたらオスプレイで放水するつもりかね。
by リス太郎 (2012-07-30 13:11) 

リス太郎

協力 : ジャパネットたかた 長崎県 東京都大田区

by リス太郎 (2012-07-30 13:18) 

リス太郎

音が出ます。
http://www.youtube.com/watch?v=MROqbkqnDyU

by リス太郎 (2012-07-30 13:19) 

ゆゆ

来週になったら涼しくなるらしいからまた来るね。
こうも、毎日暑いと脳みそ溶けてしまうわw
あ、脳みそないんだった(。-∀-)
by ゆゆ (2012-08-03 20:59) 

リス太郎

俺も脳みそ蒸発してるけどね。
またらいしゅう~。 ビッグマン
by リス太郎 (2012-08-04 15:10) 

リス太郎

SORI さんへ
だからこんなの読まなくていいって。お忙しいだろうに。(笑)
by リス太郎 (2019-08-13 11:59) 

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